うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE1000% 第13話(終)

七海への試練は、シャイニング若本の試験でした。七海が曲創ることに決まって、マジLOVE1000%な最終回。
つか、七海が怖気付いてしまったのは、シャイニング若本の眼力とか声の魔力みたいなのに呑まれてしまったからではないか。あの人に迫られたらそりゃあ誰だって怖気づく……。
その後、七海は田舎に帰ってこのまま暮らしてしまおうか……と考えたが、おばあちゃんのおかげで初心を取り戻すことに成功。何気に今まで登場していなかったおばあちゃんを登場させることで、七海復活に繋げる構成は巧い。
そして、皆が何故か大自然の下でアカペラでキャラソンを歌っていて、謎の空間へ。相変わらずこういう時の演出はぶっ飛んでいるっ……。豊かな自然の下でイケメン6人がアカペラで歌っている図は結構シュールだぞ。
その後、シャイニング若本が「ものづくりに対して貪欲なエゴイストとなって欲しかった」と言っていたが、「6人全員とペアになるんじゃ!」とハーレム宣言をしているから、結構七海は貪欲なエゴイストだと思う。
ラストは、1話冒頭に繋がるマジLOVE1000%ライヴ!登場シーンが追加されたりと完全版となっての登場。このライヴシーンの珠玉の逸品だったので、BANKでも普通に嬉しい。
ここのシーンで、クップルから謎の変身を遂げたイケメン王子や、ライバルユニットっぽいキャラが居たのだが、こいつらの活躍は原作ゲームで、ということなのだろうか。

以下、総評。
乙女ゲー原作アニメだけでなく、ギャルゲー原作アニメの弊害でもある「どのキャラのルートに行くのか問題」を発展的に解消したこの作品は、ある意味革命的な作品ではないだろうか。
いや、普通にこういうゲームの原作って誰か1人を選ぶもんだし、まさかハーレムルートに行くとは思っていなかったから……。
序盤はセオリー通りに1人1話メインのストーリーを創っていて、「卒業オーディションで誰をペアにするか」という設定が出されていただけに、6人全員をペアにする展開は「まさか」って感じだがグッときた。
各話数にキャラソンを入れ込んでいく演出や、クオリティの高い楽曲が多かったところも魅力だった。特に「マジLOVE1000%」はかなり売れて、キャラソンの売れ行きも好調みたい。「歌」をテーマにした作品だから当然かも知れないが、楽曲に恵まれている印象を持った。
それと、主人公:七海のキャラとしての魅力が大きかったのも印象的。乙女ゲー原作アニメの主人公はやけにレベルが高いのが多いが、七海も例に漏れずレベルが高かった。あの、妙なハイライトが入った目の描き方も、個性的なキャラを造形するのに一役買っていたと思う。
他に印象に残ったキャラとしては、メイン6人でなくて恐縮なのだが、林檎ちゃん先生とシャイニング若本さんが居た。林檎ちゃん先生は中村悠一の新しい一面を見た気がする。ぶっちゃけ一番かわいいキャラですよね!!シャイニング若本は、なんといってもアドリブ力が凄かった。あれ、元のセリフは欠片も残っていないだろうなぁ……。若本御大が楽しそうに演じていらっしゃるのをみているだけで面白かった。
ライブシーンは、「マジLOVE1000%」以外は省力的で少し残念だったけど、その分「マジLOVE1000%」のパートは凄いクオリティだったので満足。あそこのパートは本当に凄いと思う……。昨今のアニメ作品はやけに「ライブシーン」が多いという印象を持つが、その中でも頭一つ抜きでていた。「客の歓声」を使った演出もライブシーンを盛り上げるのに効果的だった印象。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。