「魔法少女まどか☆マギカ」:小ネタ的考察

1つのエントリにする程じゃないけど、色々と気になったこと。


■ほむらのリボン

これはラストの描写を観れば解釈できる。
・「まどかが守りたかった世界」を私(ほむら)が守る。
・ほむらの武器が、まどかの武器である「弓」となってる。
リボンは「まどかの遺志を継いだ」象徴として描かれている感じがする。*1


■ループものというよりタイムリープものじゃないの?

「変えたい結末を変えるため何回もタイムリープする」=「ループ構造」といえるけど。
尤も、「ループ構造」は「運命」「宿命」のような、変えられないものの象徴として描かれることが多い。
「何度繰り返しても変えられない」ものを表現するにはループ構造を描くのが有効的。


■仁美狂言

これは「仁美はさやかの為に、敢えて"上条君に告白する"という嘘をついている」という説だ。
要するに
『さやかを焚きつけるために仁美が狂言を演じているのではないか?
しかしさやかは「本当に付き合っている」と勘違いして、魔女と化してしまった…。』
という風に考える人が居たのだ。


(ちなみに、このように考えてる人は結構居た気がする。
参考URL:
http://yaraon.blog109.fc2.com/blog-entry-844.html(7話の感想)
http://yaraon.blog109.fc2.com/blog-entry-941.html(8話の感想)
http://yaraon.blog109.fc2.com/blog-entry-1022.html(9話の感想))


しかしまぁ、12話を見る限り「本当に仁美と上条は付き合っていた」ことが「確定」するわけだ。

…ここで後出し感があるが、自分は「仁美は本気で上条と付き合っている」と思っていた。
そもそも「もう自分に嘘はつかないと決めた」とか「本当の気持ちと向き合えますか?」と言った後に告白しているのに、狂言だったらてめぇが嘘ついてるじゃんとか。
人間が色恋沙汰の時に友達に気を遣うわけねぇじゃんとか思っていた。*2

ぶっちゃけ今更感がある話題なのでちょっとアレなのだが…。
ちなみにさやかの「これでいいよ。」というのは、自分に対して嘘を付いているというか、納得しようとしているというか、ある意味で合理化*3だと思う。


■12話ラストでカーテンが閉じる演出

1話の最初が「カーテンが開く」演出だった。
最初と最後が繋がっている構造。



■マミさんを要らないキャラ扱いする奴はマジで頃したい

「ストーリー的には基本設定説明のための露払い」*4とか「都合よくシナリオに使われちゃっている水先案内人」*5とか…。


まどかとさやかにとってマミさんの存在はとても大きいと思うのだが…。
例えば、まどかはマミさんに憧れていた。魔法少女になろうとする動機も、マミさんによる所が大きい。
さやかは、ほむらや杏子は「正義ではなく自分のために」戦っていると理解し、マミさんだけが「特別な魔法少女」であると考えていた。すなわち、マミさんが「理想の魔法少女」だと信じていた。*6


そもそも、物語は細部に宿る。ストーリーラインだけを追いたいならプロットを読めば充分。
つまり「作品」とは、いかに魅せるか、いかに物語の世界に引き込ませるか、ということが重要になってくる。
映像の素晴らしさ・気持よさ、役者陣の演技、キャラクター同志の会話…それらを観たいのであって、発想や奇想天外さ、プロットを見たいわけではない。


何が言いたいのかというと、「作品の素晴らしさ」は「物語を魅せること」であって、「優れた作品構造を構築すること」ではない。
「優れた構造」は「物語を魅せる」のに役に立つのかもしれないが、「優れた構造」を創るために「作品」があるのではない*7

うーん、この説、あまり有効打とは思えないけど、「このキャラ要らなくね?」という暴言もクリティカルとは思えないのでまぁいいか。


■謎の白い液体がどうとか言ってる奴は正直頃したい

■「この結末は○○というより××だね」という、「この物語が好きな人にはこういう作品がオススメです」的アソシエーションに意味があるとは思えない*8

■全話を最初から一気に観直したい*9

*1:少なくとも「百合的な結婚指輪のようなもの」では無いと思うw http://d.hatena.ne.jp/karimikarimi/20110422/1303447202

*2:さやかに「先に告白する機会を与えた」のは抜け駆けや横取りの様な真似をしないため、「フェアプレイの精神」からきている。

*3:防衛機制の意味で

*4:http://togetter.com/li/118259

*5:http://d.hatena.ne.jp/skipturnreset/20110422

*6:「マミさんは実は弱い女の子だった」ということをさやかは知らなかった。

*7:ぶっちゃけさやかの方が作品構造の犠牲になった感がある。

*8:自戒をこめて

*9:各話最低三回は観てるけど